2022年8月8日(月)

    今週からギアを上げていくぞと気持ちを入れて研究室に向かった。午前は修論研究に時間を割いて、午後は論文読みをした。読み終わったあとに研究とは関係無い勉強をしようと思っていたらLINEの通知が鳴った。家族が抗原抗体検査で流行病の陽性判定が出たという報告だった。

    結果の出力を変えたことで改めて条件毎に並べて見てみた。5-fold 交差検証でやっているから、その5回の結果は同じものであって欲しい。実際とある条件で再現性が認められた。これで進めていこうと思う。

    細菌分類学に於いて、塩基配列を比較する手法はゴールドスタンダードと呼ばれたDNA-DNA Hybridization から Average Nucleotide Identity に移り変わった。ANIが登場したけれど、公共データベースにまだゲノム配列データがあまり蓄積されていなかった2007年に書かれた論文である。原核生物の種のカットオフDDH70%が、ANIではどうなのかを検証している。現在では全ゲノム配列を用いたANI95%が種の判別基準のひとつとして扱われているが、本来であれば分類群毎にその数値を設定するべきで、95%という値は参考値として扱うべきだった。

    社会生活をしていれば、最近の状況的に、流行病に感染していておかしくない。問題は感染した後に免疫応答がしっかり機能して発症を抑えられるかどうかにある。今回陽性判定が出た家族は、連日日中に外で水分補給をあまりせずに動き回っていた。からだに蓄積された疲労が免疫力を落とし、普段なら機能していた免疫応答が働かなかったのだろう。幸いな事に家族のひとりは普段から別室で生活しているから、濃厚接触にはならないだろうし発症の心配もほとんど無い。他全員が陽性になっても外に食料を買いに出られる人がいるのは安心要素である。

    多分濃厚接触だから今週はもう研究室に行けないなぁという感じ。