社会人になって

 そういえばブログを書いていたなと思い出して約二ヶ月ぶりにここに立ち寄った。3月20日の学位授与式で大学院生活が終わりであったから日記の更新も辞めた。そうは言っても最終日があの数行ではさすがにどうなのかと思ったため修了から二ヶ月経った今になってまとめをしようと思う。

【現在】
 まず現在の自分について軽く触れる。
 今は就活で内定を頂いた今年で7期目のWebアプリケーション受託開発会社に新卒入社して在籍している。4月から三ヶ月間の研修があり、今はちょうどその折り返しに当たる。Javaを使ったアプリケーション開発がメインの会社であるため、新人研修もJavaをメインにHTML/CSS, Oracle DB/SQL, Spring Bootを学んでいる。
 研修は朝9時から夕方18時までオンラインで受けており、会社側の指示で出社して同期と並んで受講している。院生時代に6時起き7時出発をしており、今もそれを継続している。
 社会人になって2年か3年間は貯金をして、それから動き出そうかと考えている。

【今と院生時代の違い】
 会社という組織に所属している現在と大学院生だった時を比較して、一番大きく感じる違いはタイムリミットが圧倒的に短いスパンで迫ってくることである。院生時代は研究が進まなければどうしようもないから週や月といったスパンで行動計画を立てていた。ゼミも1か月弱で発表順が回ってくるため、それまでに進捗を生んで発表資料をまとめればよかった。つまり外部要因による制約がほとんど無く、内部要因に合わせて行動することができた。そういう意味でとても自由に過ごせていたのだなと感じる。
 今は一日の終わりに日報を提出して、月末には月報を出して、研修内容をその日に理解して身に着けて、と外部要因に追いかけられ続けている。「日報の内容に納得がいかないから追加で時間をとってブラッシュアップする」というようなことができない。「研修内容が理解できないから一回講義を止めて今学んでいる内容を整理して落とし込みたい」というようなことができない。これらは自分の能力不足が原因であることは事実であるが、その能力不足を時間で解決させることができないと感じる。だから研修後に家で別途復習をしたり週末に時間をとって日報や月報の内容や構成を考えたりしている。
 院生時代に家で研究について一切考えなかったわけではないが、研究に対しては自ら意欲的に考えたくて考えていた。今はそれをしなければまずいという切迫感や危機感だけが自分を動かしている。そんな形で今は外的要因のタイムリミットにギリギリと締め上げられている状態である。

【大学院生活の振り返り】
 自分が所属していた研究室は結果さえ出せば構わない放任だったから本当に自由だったなぁと今は思う。研究活動も研究室生活も後輩指導も同期と駄弁るのも全部好きだし楽しかったし充実していたように思う。
 研究自体はもう少し突き詰められたのではないかと思う点はある。ただそれは研究が終わった今だから言えることであるし、当時の自分はそれについて悩んでいた節もあったからあまり言わないでおく。
 培養系の実験ももう少し触れてもよかったかもなぁとか思う。微生物学先行なのに細菌培養しないってどういうことやねんっていう感じではある。
 文章を書く能力は上がったと思っていたけど、今現在日報などで修正を貰っているから自惚れだったのかもしれない。大学で求められる文章と会社組織で求められる文章が異なることを踏まえると、一概に自分の文章が悪いとは評価できないから難しい。
 修士に上がって最初の3か月ぐらいは永遠に論文を漁ってテーマ探索をしていた。あの時はどんなテーマにしようかと、どんな研究があるのかと、自分は何をしたいのかとずっと考えていた時期だった。ある程度の方向性が固まるまでゼミのたびに発表内容が変わっていた。それを思うと今研修で少し大変な状況も二年前と重なる部分があるなと感じる。
 テーマの方向性が定まったのが修士一年の7月ぐらいだったように思う。そこで深層学習技法を扱うことになったから、夏休みに勉強会を主催した記憶がある。あの勉強会はただ写経をしていただけだから今思えば勉強会という名前は嘘だったなと。それからはプログラムを書いて実行しては修正してを繰り返していたように思う。
 修士一年目は後輩指導も頑張っていたから本当に熱量がすごかったなって思う。そして年末ぐらいまで博士課程への進学も選択肢に入れて就活をどうしようか考えていた。最終的に自分の将来像を考えたときに、進学すると年齢的に後ろ倒しになってしまうという理由で就職を選んだ。
 修士一年目の年始から就活を本格的に初めて、3月のエントリー開始でスタートを切った。(修士一年目の5月ぐらいにインターンの応募とかをしていたからまったくやっていなかったわけではない)。その時には同期の中に内々定を貰っている人がいてみんな頑張っているなぁと思っていた。自分は受ける会社をかなり絞り込み、結局3社受けて3社から内々定を頂いた。就活自体は5月末に全部終わったような記憶がある(うそかも)。
 そのあとは夏の学会に向けた研究活動やら新年度の研究室運営やらで気づいたら修士二年の前期は終わった。修士二年の後期は学内ポスター発表や収穫祭や修論本発表や修論執筆があって怒涛の半年だった。
 2年間しかないというタイムリミットを意識していたからこそ、毎日を頑張って過ごしていたように思う。博士課程も面白かったんだろうなぁって思う。そんな大学院生活だった。
 あとは大学の最寄駅からキャンパスまで約1kmあり、毎日往復していたのに今はそれが無くなって不健康になりつつある気がする。バイトも土日に配送をしていたから体を使っていたのに今は何もしていないからニキビができるようになってしまっている。そういう意味で学生時代は健康的だったなとも思う。

【所感】
 このブログは大学院生活を後で振り返るために書くという目的があったように思うが、後半は習慣化されたことで悪い意味であっさりしたものになってしまった。それでも自分はそれを読んで何をしていたのか想像できるからまあいっかという感じ。
 そういえばさくらは結局息を吹き返さなかった。手を加えすぎたんだなぁと思う。
 先日ようやく手元に届いた製本された修論を見て、久しぶりに研究に対する熱が少し戻って来た。修論を学術論文として出すと先生に言ってしまったから書かないとなぁとか思っていたところに来たから、院生時代の自分が今の自分に対して早く書けよっておしりを叩きに来た感じがした。このパブリッシュが終わったらまたこのブログに報告しようかと思う。今年度中に出したいところ。

 そんな感じ。

2023年3月20日(月)

本日は学位記授与式だった。両親と共に大学に向かった。これでみんなと当分の間お別れかと思うとちょっぴり寂しい気がする。

追いコンという名の飲み会に先生方が参加して下さってとても良かった。

思い返せばとても良い二年間ないし六年間だったな。

2023年3月17日(金)

書き忘れ。

 

最後の登校だった。研究室の片付けをみんなでした。

夜は学部一年来の友人と初めて飲みに行った。やはり気が合う相手との飲みは楽しい。彼も元気そうで良かった。